ご挨拶

財団法人本多記念会 理事長
村上 正紀
財団法人本多記念会は、我が国の物理冶金学の創始者 本多光太郎先生の学徳を顕彰することを目的として昭和32年に設立され、半世紀以上の歴史を有する伝統ある財団法人です。
設立から今日までの半世紀には、地球上の地下資源の情勢は大きく変貌しました。前世紀で資源が無尽蔵にあるが如く、地下資源を工業製品に加工したため、今世紀では資源の高騰・枯渇問題だけでなく、地球が誕生以来、数十億年間かけて培われた自然の均衡が崩れ、気候異常、水不足、食料不足など、人類が生存するための環境悪化を引き起こしています。
さらに、地下資源保有の有無による経済の不均衡が、貧富の拡大を招き、飢餓を始めとする生活の基本が喪失され、大きな社会問題を引き起こしてきています。日本がものづくり大国としての地位を今世紀でも確保する目的だけでなく、自然に溢れた地球の姿を後生に残すために、枯渇・希少・有害元素の代替材料の創成および化石燃料の代替研究を促進し、地下資源の採掘を最小限に食い止めねばなりません。正しく本多光太郎先生が昭和25年に言われた「今が大切」の言葉の重さを痛感しています。
本多記念会も本多記念賞などの権威ある賞の贈呈事業などの伝統の継承に加え、地球規模の高い視野で21世紀の課題解決に、材料からの観点から如何に貢献できるかを役員・職員が一体で考えて行きたいとの想いです。
これまでと同様、皆様方に多大なるお力添えを御願い申し上げます。
平成22年6月18日

